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終楽章コーダの凄みに注目!
クレンペラーの英雄交響曲(1955)
8種類あるクレンペラーの《英雄》中、最高のテンションを示す演奏がこれ。確信に満ちた冒頭の主題呈示から、音楽はこれ以上ない緊迫した造形美を示し、ステレオ再録音盤が枯れて聴こえてしまうほどのパワーの違いには驚くほかありません。
中でも凄いのは第4楽章で、特にそのコーダには当時のクレンペラーの芸風が端的に示されていてひたすら見事。
ブロック別に性格分けされたそれぞれのコーナーで、桁外れのホルン、トランペット、ティンパニがそれぞれ大活躍する姿は普通ではまずお目にかかれない種類のものとさえ言えます。ブレインらが在籍した黄金時代のフィルハーモニア管の技量の高さも魅力的で、このコーダを聴いてしまうとほかの演奏では刺激不足に思えてしまうほどのインパクトの強さ。
元々モノラルながら良好な音質でしたが、イアン・ジョーンズによるARTリマスターでさらにクオリティが向上しているのも嬉しいところ。レオノーレ序曲第1番&第2番も収録。
アルバム: CD photograph
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